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『銃・病原菌・鉄』(ジャレド・ダイヤモンド、2012)を読んだ

なぜ産業革命に代表される、人類の進歩の最先端は常にヨーロッパに存在したのか?
ヨーロッパ人が他の人種に比べて知能で優れていたからなのか?
そうではないとしたら、何が決定要因となってここまでの発展の差が開いたのか?

こうした疑問は普段生活していて思い浮かぶことではないかもしれない。だがいざ納得のいく答を述べられるか、といえばほとんどの人が無理だと思う。もしかしたら、こうしたあえて答を用意する必要のない問いに対しても、常に自分なりの答を持っている人ということが、教養のある人の条件なのかなと思う。

冒頭の問いに対して、ヨーロッパのあるユーラシア大陸が、他の大陸に比べて東西に長いこと、農耕に適した植物と、家畜にするのに適した野生動物が存在していたことが、ヨーロッパ人の技術の先進性の究極的な要因だと述べている。これらの要因と結論にはいささか論理の飛躍があるように思われえるが、本の内容を読むことで十分納得の行く説明や考古学的な証拠が取り上げられているので、少しでも興味があれば読んでみることをお勧めしたい。

また、著者がフィールドワークを行った地でもあるパプアニューギニアを始め、東南アジアの民族の移動や交易についても詳しく述べられているので、今後日本と関係が強化されるであろう東南アジアについて詳しく掘り下げて知りたいという場合でもこの本は役に立つのではないかと思う。

銃・病原菌・鉄 上巻

銃・病原菌・鉄 上巻